終活は、2009年に終活に関する書籍が発行されたことを発端に2010年に新語・流行語大賞にノミネート。翌2012年にはトップテンに入ったことにより認知度・注目度ともに上昇しました。
今では終活と聞くと意味は分からなくても聞いたことはあるという方が多いのではないでしょうか。
人には平等に『死』がやってきます。お寺さんのお説法の中でよく出てくる話です。
人は生まれた瞬間から死へと進んでいきます。
ただ、そう思いながら生活している人は皆無ではないでしょうか。
身近な人の死に触れた時に意識するという方がほとんどでしょう。
終活とは人生の『終』わりの為の『活』動を略した造語とされています。
自分自身の死を意識すること。
人生の最期を迎える為の準備。人生の総括ということです。
また、少子高齢化という時代背景のもと残された家族への負担を最小限にしたいという考えから、残された家族への負担を最小限にしたいという考えも含まれています。

おすすめの終活
一言で終活といっても、終活には年齢・性別・環境などによってさまざまな形があります。
定年退職を迎えたばかりの方ならば、まず老後の充実を考えるでしょう。
健康に不安が出てきた方なら、病気になった場合の治療方針や葬儀の希望を考えるでしょう。
両親の介護をされている方なら、両親の終活について考えるでしょう。
もちろん、現役で働かれている方の中にも自身の老後について準備や知識を得たいと考える方もいるでしょう。
終活を行う上でのポイントはどの年代でも後悔をしない為にどうすればよいのかといってもよいでしょう。
人生の終盤をより充実したものにし、残された家族へ迷惑を最小限にするにはどのような終活を行うべきなのでしょうか。
より良い終活を行うには何を行うべきか。
私がおすすめする終活はエンディングノートと遺言書を作成することです。
終活を行うことによって生まれるメリットは、自身の死と向き合い人生の総括を行うことで人生のゴールが明確になることです。
人生のゴールという目標が明確になることによって漠然として曖昧だった残りの人生を前向きに捉え充実した生活を送れるようになります。
残りの人生を前向きに捉え充実した生活が送れるようになるというのは終活を行う上でのメリットです。
また、自分自身の意思や希望を詳細に家族に伝えることが出来るということ。
あらかじめエンディングノートや遺言書を作成し準備を行うことは残された家族の負担を減らし、遺産トラブルを未然に防ぐことに繋がるということです。
エンディングノートを作成する
エンディングノートを作成するといっても何をすればよいのでしょうか。
書店などにエンディングノートはたくさんありますが、実際にエンディングノートの規格というのは存在していません。
絶対に書かなければよい項目というのはありませんが、
主にプロフィール・自分史・健康状態・医療・介護・葬儀・埋葬の希望を書くように構成されているエンディングノートがほとんどです。
そこにそれぞれの特徴が入ったものが出版されているので、一度手に取って見比べた上で自身の書きやすいものを選ぶのがよいでしょう。
医療・介護に関しては、安楽死や尊厳死が日本では認められていない為どのような終末医療が何処で受けられるのかを知り、自身がどのような終末医療を受けたいのかを決める必要があります。
また、長子が親の面倒を看ていた時代とは違い、現在は家族の誰に看て欲しいかを自身で選ぶ時代になってきています。
葬儀・埋葬に関しても事前に調べて充分な検討が必要であるといえます。
実際に葬儀を行う際には意思表示が出来ないわけですから、葬儀はどの形式で行うのか。
希望する宗派や連絡をして欲しい人を事前に決めておくことも大切です。
希望する内容が決まったら実際に葬儀費用がどのくらいかかり、どのような流れになるのかを家族と確認しておくこともよいでしょう。
埋葬に関しては既に所有しているお墓や納骨堂を利用するのか、新たに購入する必要があるのかなどの検討が必要です。お墓・納骨堂・散骨と埋葬方法が多様化しているため、自身の希望を伝えた上で費用を把握しておく必要があるでしょう。
エンディングノート自体は遺言書と比べ法的効力がありませんが自由に書くことができ、書き直しも手軽に出来ます。遺言書と違い無効になることもありませんから最も身近な終活ツールといえるでしょう。
医療・介護・葬儀・埋葬の希望や意思もエンディングノートには書くことが出来ます。
閲覧も自由ですので自分自身の希望や意思を残される家族に伝えるのに適しています。
遺言書
遺言書は手軽に作成するのが難しい反面、法的効力を持つというメリットがあります。
エンディングノートとは違い、相続・財産の処分・身分に関することを書きます。
遺言書には自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言と3種類あります。
時間や費用はかかりますが、正しく作成されていないと無効となってしまうので作成の際には遺言書に強い弁護士さんに相談するのがよいでしょう。
遺言書を作成すると自分の意思で財産分与と相続人を決定することが出来ます。
遺産を相続する場合、相続税・借金があった場合肩代わりが必要になる為、内容によってはトラブルに発展する場合もあります。しかし、遺言書を作成し遺産相続の詳細を明確にすることは残された家族が自身の死後揉めないようにする為に必要な準備であるといえます。
エンディングノートと遺言書
ここまでに述べたようにエンディングノートと遺言書にはそれぞれにメリットがあります。
それぞれのメリットを生かした終活を行うことでより自身の希望や意思を詳細に伝え自身の老後の充実を図ることが出来ます。同時に、残された家族の負担を最小限に減らすことが出来るといえるでしょう。
まとめ
ここまで、おすすめの終活の方法を説明してきました。
自身の死と向き合い人生のゴールを定め、明確な目標を持ち老後の人生を充実させることは人生100年時代といわれる中、重要度を増していくでしょう。
最期まで自分らしく充実した人生を全うするには終活を通して限りある時間の使い方を考えるのが重要といえます。早速、自分らしい終活をはじめてみてはいかかでしょうか。
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