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おせちの歴史や真の意味とは?知る事で変わるおせち作り

皆様はもうどれくらいおせちを作ってこられたでしょうか?
子供の頃から手伝っていたり、嫁いでから学んだという方もいるかもしれません。
もしくはお取り寄せのおせちを注文されている方も多いと思います。

どちらにしても、各家庭でのおせちを担当してきた皆様にとっては、今更おせちの話題なんて興味ないと思います。
しかし、おせちの歴史や意味まで知って作ると、これがびっくり。料理が美味しく作れるのです。

そこで今回は、「毎年恒例の味だね」と言われないように、歴史を学び新しい味にチャレンジしてみて下さい。

目次

おせちの歴史はおよそ200年!宮中行事を真似した文化

おせち1

元々は平安時代に宮中で行っていた「御節供(おせちく)」という行事が始まりです。
季節の替わりの節となる正月で供された食事のことですね。
この頃はまだ庶民の間で、おせちという文化はありませんでした。

江戸時代の後半に武家の祝い膳や、庶民が宮中の真似をして始めた事から広がりました。
江戸時代後半といえば西暦1800年くらいですので、庶民の間でのおせちの歴史は200年くらいですね。
5世代前くらいから始まったので、意外と歴史的には新しい文化と言えます。

おせちを作る意味は主婦のお休みの為だった

先に記述した通り、元々は宮中の行事でしたが庶民の間でのおせちにもしっかりとした意味があります。
まずは正月三が日の間、毎日働きっぱなしの主婦を家事から解放する為という理由です。
※高知では皿鉢料理という郷土料理があり、家事から解放するという事に関しては、似ています。

家事から解放と言いつつ、おせちを作るのは主婦でしょ!というツッコミは少し横に置きましょう。
また、正月に火を使わないようにするという物忌みという理由もあります。

主婦が家事をお休みして正月に火を使わないとなると、正月三が日は料理が出来ません。
その為、おせちは保存が効く食材を中心に構成されているのです。

その内容は地域によって様々ありますが、基本的には五重の重箱に詰められる事が多いのです。
それでは、重箱の段ごとに中身をご紹介していきましょう。

お酒のつまみに子供の好物!口取り・祝い肴の一の重

黒豆1

正月といえばお屠蘇といってお酒を飲む習慣があります。
おせち重箱の一段目には、そんな酒のつまみになるような食材を詰めていきます。
黒豆、数の子、田作り、たたきごぼう等が代表的ですね。

田作りは関東方面に多く、カタクチイワシの幼魚の乾燥品のことで、別名ごまめとも言います。
たたきごぼうは関西方面に多く、ごぼうの繊維を崩して味を染み込み易くする為に、包丁の背で叩く事から名前が付きました。

一段目にはつまみ以外にも、お酒が飲めない子供達が食べる甘めの料理が詰められます。
伊達巻、昆布巻、栗きんとん等です。
この辺りだけがすぐに無くなってしまう家庭も多かったのではないでしょうか?
おせち一段目には、彩り豊かで豪勢ではないにしろ、ずっと食べていられるような食材が多いですね。

海の幸を焼いて!焼き物の二の重

鯛

おせち重箱の二段目には、ブリや鯛、海老といった海鮮を焼いた食材が詰められます。
なかなかの高級食材が揃いますので、おせちのメインディッシュと言えますね。

ブリは成長するにしたがって呼び名が変わる出世魚として縁起が良いとされています。
鯛はその名の通り「めでたい(鯛)」ということで縁起が良いですよね。
海老は長いヒゲと腰が曲がるくらいまで長生き出来るという意味で縁起が良いとされます。

おせち料理はこのように縁起物を取り入れて構成されているのですね。

煮しめで家族の絆も締める!煮物の三の重

レンコン

おせち重箱の三段目は、山の幸を煮込んで作った煮物が入れられます。
レンコン、里芋、コンニャク等が詰められますね。

この煮物を作る時には、様々な山の食材をひとつの鍋で煮しめていくのです。
その工程から「家族の絆が締まる。」と言われるようになりました。

煮しめ料理自体が縁起物ということですね。

縁起の悪い四の字は使わない!酢の物・和え物の与の重

なます1

日本では古来より、四という漢字が死に連想されるとして「与」の字になります。
読み方は「よのじゅう」と言いますよ。

さて、そんなおせち重箱も与段目は、酢の物や和え物といった食材が詰められます。
ここまできてお気付きの方もいるかもしれませんが、重箱に詰める食材の順番のルールは日持ちする順番ですよね。

一段目は新年一発目からのお酒のお供や子供の食事になるので例外です。
しかし二段目の焼き物は冷蔵庫で2〜3日、三段目の煮物は一日一回の火入れをして冷蔵庫で4日ほどの日持ちです。
そして与段目の酢の物は冷蔵庫で7日は日持ちするような食材ですね。

なので、作る順番としても重箱の下の段から作っていくのが基本になります。

また酢には、消化吸収増進や腸内環境を改善する働きがあります。
正月後半の疲れた胃や腸を回復させる為にも与段目に配置されているのです。

自由に使える!五の重

おせち重箱最後の五段目には、家族の好物や予備の料理を詰めておきます。
また、神様から授かった福を詰める場所として空けておくという風習もあります。

五段目の使い方は各家庭に委ねられているというところでしょうか。

家庭を守る神様は女性です

さて、今回のおせちに関するご紹介はいかがだったでしょうか?
そんなの知ってたという方も、知らなかったという方もいると思います。

おせち料理には、家族の為に縁起の良い食材を考えて詰めてきた庶民の歴史があります。
どの時代でも結局、家庭を守る神様は女性だったということですね。

今までおせちは買ってばかりで作った事はないという方も、これを機に一度作ってみるのもどうでしょうか?
作った食材をいろんな人に説明しながら出してあげると楽しいですし、美味しく出来上がると思いますよ。

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