大切な人が亡くなることを考えるのはとてもつらいことです。
しかし、いつかやってくる最期の時を、どう見送るのか考えることはとても大切なことでもあります。もし、あなたが喪主になったら、悲しみながらも葬儀の段取りをすすめなくてはなりません。
それも、たくさんのことを決めたり、行う必要があります。つまり、終活を考える事です。
喪主は誰が担うのか、その喪主のやるべき役割とはなんなのか、事前に知っておくと便利なことについてご紹介します。

喪主は葬儀の主催者
喪主は、故人の遺族を代表する葬儀の主催者的な立場を担います。
葬儀の幹事、あるいは、最高責任者と言い表されることもありますね。
葬儀の一連の手配や弔問客への挨拶、葬儀が終わった後のお礼、もろもろの事務手続きなど、その役割は多岐にわたります。
喪主になれない人はいない
喪主は一般的に、結婚している場合は配偶者が務めます。
配偶者がいない場合は、長男、次男、三男、長女、次女、三女の順に決めることが多いです。
もちろん、故人が生前に誰かを指名していた場合は、それに従います。
喪主は配偶者が務めなければならないなど、決まりはありません。
よくある例としては、配偶者が高齢だったり、身体が不自由だったりする場合です。
そういった場合は、配偶者の代わりに子が喪主を務めることも少なくないんです。
あるいは、喪主は配偶者にしておいて、実際の役割を担うのは子や親族といった例もあります。
嫁いだ娘や、親族が喪主を務めても何ら問題はありません。
そして、喪主は一人という概念も最近では変わってきています。
配偶者とその子らが共同で喪主を務めることもあるんです。
喪主の役割はたくさんある

近しい人が亡くなり、気持ちが動転していながらも喪主として行わなければならないことはたくさんあります。
しかし、一連のできごとを全て喪主がやる必要はありません。
頼める部分は親族や近隣住民などに協力してもらいながら、経験者のアドバイスを参考に進めていきましょう。
ここで一度、葬儀の一連の流れを見ておきましょう。
- 臨終、危篤
- 安置
- 喪主の決定
- 葬儀の段取り
- 納棺
- 通夜
- 葬儀、告別式
- 火葬
- 初七日法要、精進落とし
- 四十九日
以上、このような流れがあります。
近しい人が危篤・臨終を迎えると、葬儀社に依頼して安置します。
喪主を誰が務めるのかを決定し、葬儀の段取りを行います。
この流れを具体的にご紹介します。

1.死亡診断書をもらう
まず、医師より死亡診断書を受け取ります。
死亡診断書がないと、火葬の手配などを行うことができません。
2.亡くなった方を安置出来る場所へ移動させる
葬儀社に連絡して専用の寝台車で安置できる場所まで移動します。
なお、移動を頼んだ葬儀社に葬儀まで依頼する必要はないため、
葬儀社は複数のところで見比べたい場合も大丈夫です。
また、すぐに決まらない場合は、亡くなった方をドライアイスで囲み、
肉が腐敗しないようにします。その分、費用がかさみます。
3.重要な親族・友人へ連絡
そして、臨終に立ち会えなかった親族や故人の友人に連絡します。
もし、深夜や早朝であっても、この場合は失礼にあたりませんので、すぐに来てもらいたい近しい人には、すぐ連絡しましょう。
そして、葬儀社が決まったら、通夜と葬儀日程を決めます。
葬儀の段取りの多くは葬儀社が行うため、喪主は葬儀の規模や予算を踏まえてプランを決定します。
通夜・葬儀の日時が決まると、故人に関係のあった人々へ連絡を行います。
4.葬儀が執り行われる日
通夜・葬儀では、喪主の挨拶を行う場面が何度かあります。
通夜のはじまりの挨拶では、あまり長くならない程度に故人との関係と、来てくれたことへのお礼を述べます。
そして、通夜振る舞いを行う場合は、近しい人が中心になるため、率直な気持ちを込めてお礼を言いましょう。
葬儀では、家族葬以外の場合、出棺や告別式が終わった段階で会葬者にお礼の挨拶をします。
タイミングは、事前に葬儀社の人と打ち合わせしておき、どんなことを話して良いのか分からない場合は、相談しましょう。
基本的に、喪主は葬儀の段取りを終えたら、故人に代わって来てくれた人々や協力してくれた人々に挨拶をしたり、お礼を言うことがメインになります。
その他の雑務については、他の親族や地域の人や葬儀社に任せて、
喪主が決めなければならない時に意志決定します。
葬儀が終わった後はお礼と事務手続きを行う

葬儀が終わると、やっと気持ちが落ち着いて、本当に悲しみがこみ上げてくるという人も多いです。
それだけ、通夜、葬儀、精進落としと慌ただしく過ぎていくので、仕方のないことでしょう。
しかし、まだ喪主の務めは残っています。
初七日までには、手伝ってくれた人々やお寺、病院や福祉施設(利用していた場合)、故人の勤務先など、お礼の挨拶を行います。
もし、喪主が遠方の場合は、お礼状でも差し支えありません。
四十九日が過ぎた頃には、香典返しを行います。
一般的な金額を包んでくれた人に対しては、引き出物をすでに渡していますので、必ずしも何か渡す必要はありませんが、多く包んでくれた人には香典の半額程度の品を贈ります。
その他には、生命保険の受け取りや、銀行口座や資産の名義変更、年金の停止、税金の申告などの事務手続きがあります。
これらの手続きには、死亡診断書の提出を求められることが多いため、前段でも出ていましたが、あらかじめコピーをとっておくと便利です。
いかがでしたでしょうか?
亡くなった後に喪主がする事は、結構なボリュームとなりますね。
また、これらの事を調べながら実際に実行するとなると、大変手間となります。
事前に準備をすれば、いくばくか負担を減らせると思いますので、事前準備をお勧めします。
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