はじめに、新大人とは。
「かつては、シニア。いまでは、新大人。」
私たちは、年を重ねるごとに前向きな意識を持つ成熟した中高年世代を「新大人世代」と呼んでおります。
「新大人」と呼ばせて頂いている方々の歴史や、小さな趣味から本格的な特技まで、大小問わず魅力を発信して参ります。
「さぁインビューを始めましょう」。
と同時に、軽快にお話し頂いた岡本真実。実は結構緊張していたそうです。
岡本真実

生れは神奈川県、小学校より東京、中学から高校まで千葉で大学は東京に。
父親が転勤族で転々と住居を変えていく学生時代。
小学3年生から中学2年生まで書道を習い、同時に中学校から美術部へ入部。
高校では演劇部に所属。
ただ絵を描く事はずっと好きで、公演ポスターの絵も描いていた。
美術の勉強を本格的にしたい想いはあったが、
美術大学への受験には実技予備校へ通わねばならず、
そして大学時代、美術部に入部し油絵に挑戦することに。
社会人時代
その後、小さな出版会社に入社。
入社したのは良かったが、自分が出来る事に限界と疑問を感じ、なんと8ヶ月で出版社を退社している。
「最初は会社でもイラストを描いていたが、やはり専門的な知識がもっと欲しかったので、一旦辞めて専門学校(セツ・モードセミナー)に通う事にしました。」
その後、2年間通って卒業し、フリーで働くことに。
目的であった絵を書く仕事をする事ができたが、安定していなかったため、不安も残った。
そんな中、結婚し、家族も出来きた。
家庭の仕事が増えたが、それでも時間を作ってひたすら描き続けていき、
特に誰かに師事する事なく、アクリル画やパステル画を極めていった。
ターニングポイント

暫く、主婦もしながら絵を描き続けていましたが、同居の両親が身体を壊しました。
更に、息子の受験等も重なり、精神的にも体力的にも本当に辛い7年間でした。
歩けない両親の介護は重労働、体力も時間も費やさなければならず、精神的にも追い込まれていた。
それでも、絵を描き続けていた。それが心の拠り所だったかもしれない。
私の人生ももうここまで来てしまった、本当にしたかったことをしたい!今からやろう!
となったのは、この辛い7年間があったからこそ行きついた本気の決意だった。
決意と行動
やると決めたら、後は行動あるのみ。

2016年現代美術家協会(現展)・会友推挙時の絵
今まで描きためていた絵を、公募展へ応募しました。
―いつから応募し始めたんですか?
確か3年前です。1年目で現代美術家協会(現展)の会友となり、そして今年は準会員に推挙されました。

2018年現代美術家協会・準会員推挙の絵
―公募展へ出して、かなり早いペースでステップアップしているように聞こえますが?
2年に1度あるOB展(立教大学サパンヌ美術クラブ)へ出展していて、そこでスキルを磨いてきました。
イラストの仕事のために描きためていた絵もあり、コツコツとした積み重ねが報われたのではと思い<ます。

立教大学サパンヌ美術クラブOB会のメンバー
きっかけや活動について
―公募展以外への出展はありますか?
原宿カフェ・ド・ディアナ・ギャラリーでの個展を始めとして銀座、お台場、表参道、中目黒、代官山のギャラリーでの個展やグループ展で展示しています。
―今年どれくらい展示されていますか?
まだ実施されていない展示会を合わせると、今年は個展5回、グループ展25回、の合計30回開催されます。
―その他に画家として関わるお仕事はありますか?
その他にも、企業とのコラボ商品を制作するために、デザイン案を作成しています。
また、企業番組のイメージキャラクターへの採用もありました。

ラジオ大阪の番組「こだわりシニアンナ」のテーマデザインに採用される http://shinianna.blogspot.com/
―どのようにして、お仕事に繋がっていったんでしょうか?
ずっと関わっていたOB展の企画や、カフェ・ド・ディアナ・ギャラリーに展示させて頂いたことをきっかけに、人のご縁が広がり繋がっていったと思います。

カフェ・ド・ディアナ・ギャラリーに展示
発展
ほぼ毎日デッサンを描き、コツコツ培ってきた技術がベースにあり、そこに溢れ出すエネルギーが爆発した結果、ステップアップに繋がったはずだ。
さらに、
カフェ・ド・ディアナ・ギャラリーの個展で、株式会社ゼルスの代表取締役社長田口健次様が気に入ってくださり、光岡自動車ショウルームで個展をさせていただくことになりました。

光岡自動車ショールームの個展の様子
そこから企業様とコラボレーションすることが楽しくなり、様々な取り組みを進めている。
さらに評価を受けたことで、防災ドアのデザインに対して絵を提供し横濱工房と一緒にスカーフのデザインもする事になった。

防災ドアのデザイン

横濱工房さんと作ったオリジナルスカーフ
自分の絵が購入され始めた
ある女性の方から『本当に毎日作品に癒されています』と言われた時、涙が出そうでした。
その方は旦那様に先立たれ、精神的に参っていた。
それまで、絵にはあまり興味が無かったが、たまたま岡本真実の絵を見た時「これだ!」となり、購入したそうだ。
「私はファンの方に励まされて、成長しています。心の繋がりが出来ることが本当に嬉しいです。」
そんな彼女の作品を一度買われた方は、買った後もずっと心を惹かれている。
普段の岡本真実とは
―絵を描く事以外に何かされていますか?
ボランティアとして、母校立教大学のOB会や地元柏市の地域コミュニティに入り、場の活性化を図っています。社会にご恩返しの意味で、人と人を繋げ、コミュニティを作り上げる事も手伝いたいと思っています。
―生活の中で特別やっている事ってあります?
ファッションが好きなので、「今期の色」を自分の中だけで決めています。好きなものを好きなように着ること、それがマイブームですね。誰にも言わずやってますね(笑)
―絵はいつ描いています?
家事の合間に家で午後から夜にかけて描いていますね。
本当は、自分のアトリエが欲しいんですが、まだまだです。
―岡本真実の絵の特徴は?
ファッションは好きなので、描く線にはデザイン的美しさとバランスを求め、さらに色彩にもこだわります。
日本画の『余白=間』も好きで、それも取り入れています。
もちろん、日々進化していく中で、確立した画風も変化しますが。
―次のステップでしたい事
- 現代美術家協会(現展)会員になる事
- 企業とのコラボレーション作品を広げていく事
- ビッグネームブランドのポスターに作品が使われる事
playfull編集部より
どこまでもポジティブで明るい印象だった岡本真実。
ただ、そこには過去体験してきたことに大きな影響があると感じた。
多感な時期に多様性のある経験を積み、両親の介護や家庭内の重圧があったこと。
その経験さえ、彼女は絵の魅力に落としこんでいるはずだ。
「今の夢は、ビッグネームブランドのポスターに起用される事」
好きな事を真っすぐ続けていき、そのための努力は怠らず、更には明確なビジョンを持っている事が、今の活躍に繋がっているのだと思う。
ビッグネームブランドへ岡本真美の作品が起用される日が、遠い道のりとは思えなく感じてきた。
『諦めないこと』『ご縁を大事にする』ということが自分の願いを叶える上では大切だと思う。
と締めくくって頂いた。非常に大切なマインドだと感じます。
そんな彼女を、我々はいつまでも応援して参ります。
後日談
個展にお邪魔しました。
生で見ると、魅力の違いがはっきりと分かります。色彩に恋します。
銀座の個展は10月27日(土)までです。是非ご覧くださいませ。
【個展情報】
個展【色彩に恋して】10月22日~10月27日@銀座


【gallery】岡本真実ギャラリー
【FB】岡本真実のFacebook
ー10月30日更新ー
先日銀座で開催された、個展は盛況だったそうだ。
次回行こう、岡本真美さんが展示するギャラリー情報を以下に記載しておく。
<今後の展示予定>
- 11月2日(金)〜11日(日) 第2回FUKA展/大阪府 Gallery Blau Katze
- 11月上旬 駐上海日本領事館の推薦作家として、上海で展示
- 12月1日(土)〜14日(金) KSAC ART FESTA 2018展/お台場グランドニッコー東京 Gallery21
- 12月6日(木)〜2019年1月6日(水) 個展/原宿 ギャラリー カフェ・ド・ディアナ
- 12月24日(月)〜29日(土) Spectrum III 2018展/銀座 ART POINT GALLERY
是非、ご興味のある方は足をお運びください。
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