Playfullとは…
40代以上の女性のために作られた
webマガジン
一度きりの人生を愉しむ、
前向きな新大人だけが集う、
会員制コミュニティBLANCが提供
http://shin-otona.jp/blanc/
はじめに、新大人とは。
「かつては、シニア。いまでは、新大人。」
私たちは、年を重ねるごとに前向きな意識を持つ成熟した中高年世代を「新大人世代」と呼んでおります。
「新大人」と呼ばせて頂いている方々の歴史や、小さな趣味から本格的な特技まで、大小問わず魅力を発信して参ります。
「装飾品を一般的にジュエリーやアクセサリーと呼びます。私のデザインしているものは貴石(注1)や半貴石(注2)をプラチナや18金の枠などを使って制作しているのでジュエリーです。その他の素材で作られているものはアクセサリーなのです。」
(注1,2):貴石や半貴石とは、宝石の分類をいいます。
「ジュエリー」という言葉への強い思いとこだわり
柔らかい口調の中に、裕子さんのジュエリーへの強い思いとこだわりが伝わってくる。
Playfull編集部(以下PF):本物ならではの深み重み価値がありますよね。
なのでジュエリーとアクセサリーの言葉の区別にこだわっています。
宝石も人も唯一無二の存在
小さいものでもよいから本物の宝石を身に着けることが大切なんです。
だから、大人の女性にはジュエリーをつけて欲しいし、馴染んでいって欲しいですね。
裕子さんの首元で控えめながらも存在感を見せるジュエリーが優しく光る。
ジュエリーって見た目は小さいじゃないですか、でもそこに重みとか価値があるんですよ。
イミテーションはデザインも色合いも同じものをいくつでも作れる。
しかし、本物は同じものは二度とは作れない。
それぞれどんな思いで石を掘り、きれいにカットし、カットしたものを枠にはめるのか。
機械で大量生産するものと、手作業でひとつひとつ作るジュエリーとは価値が全く違う。
貴石や半貴石の価値は世界にたった1つだけの存在であること。
1つ1つ違うからこそ唯一無二の存在なのだ。
それは人も同じことだろう。
デザインを始めるきっかけ
国際宝飾展で開催される、日本ジュエリーベストドレッサー賞の受賞者につけてもらおうと思ったことがキッカケです。
現在、裕子さんがデザインされたジュエリーを歴代の受賞者が身に着けているそうだ。
オリジナルデザイン
「LUNA E STELLA」(ルナ エ ステラ):月と星をモチーフにしたデザイン
ルナ=月・ステラ=星という意味。
アイテムにより月と星がそれぞれ取り外し可能となっているので、その日のコーディネイトや気分に合わせて、様々なアレンジが可能となる。

「Brillant Papillon」(ブリリアン パピヨン):艶やかに煌めく蝶がモチーフ
女性らしさと可愛いらしさを表現したデザインとなっている。

PF:デザインはどのように決めるのですか?
そうですね、ルビーが好きなので、まずはルビーを中心としてダイヤモンドとのコンビネーションでデザインします。
PF:赤のイメージありますね。
赤は自分にとって勝負色、強いイメージがあるし情熱的で一番気持ち上がる色です。
人には譲れないカラーって感じ(笑)
色の中から選んでくださいというときは、必ず赤を選びます。

確かにインタビュー時の服装や身に付けられていた小物などは赤色の印象が強い。
人とのつながりから事業が発展
PF:よくパーティに参加されているみたいですね。
会社を銀座に移転したときに、自分がデザインしたものをどうやって宣伝したらいいかと思って色々なところに顔を出したんです。
誘われて『いいな』と思ったところに出かけていたら、ありがたいことに色々な方と知り合いになれました。

PF:人と人の繋がりは大事ですか?
『モノやサービス』は人から買うんだなって思います。
例えば、洋服などを買う店が自ずと決まってくるのは、
このスタッフさんが好きだとかショップの空気感とか、人と人との繋がりが重要かなって思うの。
だから裕子さんはジュエリーをネットで販売していない。
それは、ネットでは人と人とのつながりが希薄に感じるし、なかなか価値が分かりにくいからだそうだ。
出会った方が裕子さんに興味を持ち、サロンに足を運ぶ。
専業主婦からの転身
■2001年:委託販売開始
ブティックに出張販売をする某ジュエリーメーカーと出会い、『あなたにジュエリーの仕事は向いている』と勧められ、ジュエリーの仕事に携わる。
■2004年:グレイスフルワンとして、自ブランドのジュエリー販売を行う。
グレイスフルは『しなやか・優雅』という意味がある。
■2013年:株式会社WinHert設立
WinHertは『ハートをつかむ』という意味がある。
実は『煌者の占術』という宿曜占いの本も出版している。
http://winheart.co.jp/
幼いころに培った価値観は引き継がれている
父親が公務員の特別職をしており、厳しいしつけのもとで育ってきた。
父親に『あなた』と呼んで怒られた経験がある。
どんなにフランクな親子関係だったとしても、お互いに尊厳がある事を教え込まれた。
それを同じように子供たちにも教育しているそうだ。
『20歳の顔は自然から授かったもの。
30歳の顔は自分の生き様。
だけど50歳の顔にはあなたの価値がにじみ出る(引用:ココ・シャネル)』
ココ・シャネルの名言にもあるよう、
育ってきた環境は大人になっても、その根本に根付いていて、
これからの顔は自分自身が作ると思って生きています。
この考え方も、次世代に引き継ぐ『想い』である。
美しいものを見極める目、育てる力
2018年にミス・アース富山・石川大会をプロデュースしました。
初めての土地で苦労をしたのですが、その中でも地元の方々の協力を得て開催することができました。
石川大会グランプリの『田中美緒』さんが日本大会でグランプリを獲得したのは嬉しかったですね。
日々彼女に語りかけ続けたのは『絶対あなたなら日本大会グランプリになれる』という言葉。
更に、田中美緒さんはミス・アース(注1)世界大会で18位に輝いた。(注1):ミス・アースは世界4大大会の一つ、環境問題に特化
尚、裕子さんは2019年のミス・アース群馬大会のディレクターに決定したそうだ。
ジュエリーデザイナーという垣根を越え、美しいコト・人を育てることにも力を入れている。

ジュエリーの見極めとこだわり
PF:商品はどのように揃えていますか?
海外で買い付けてきたものを取り扱っています。
その中でとにかく私はデザインにこだわって選んでいます。
PF:見極めのポイントやこだわりは?
私の直感で好きなものを買い付けてきます。
最終的にどなたの目にもかなわなず残ってしまったら 自分で身に着けたいアイテムばかりなの。
メーカーのバイヤーはこういう選び方はしないでしょうね。
だからこそ、どのジュエリーにも裕子さんのこだわりや強い思いが宿っている。
自分自身の感性でとことん見極め、『良い』と思えるものを買い付けてくるのだ。
当時、娘さんが見て『こんな高価なものをオトナ買いしてるお母さんって大丈夫なの?』と心配したそうだ。
軽快に語っているものの、
ジュエリーの買い付け時には全神経を集中し見極めの眼を研ぎ澄ますのだろう。
人もジュエリーも美しく輝きを放つかどうか見極め、売れるように育て上げることのできる裕子さん。
その源にあるものは幼少期の家庭環境や様々な時代を過ごしてきたことによって培われたのであろう。
若い世代に向けてのメッセージ
新大人世代の人達って日本のバブル期から、時代の中心をいつまでも現役で貫き、日本の経済に貢献して来たんじゃないかな、 と自負する。

人生一度きりしかないから
私が20代のころにananやnonnoなどのDCブランド等を扱った雑誌が主流になり、30代にはVERYが発売され、40代にはSTORY、50代ではHERSと私たちの世代と共にファッション誌も創刊されていますよね。
若い世代からすると『未だにリングから降りられない痛い世代』などと言われそうだが、
ブランド物を身に着け、皆が憧れるような車に乗り、いろんなことにチャレンジしてきた新大人たちと比べると、
ファストファッションでいいし、車もいらない、お金は将来のために貯金するという若い世代を見ると、若い世代に欲がないのはもったいないと感じている。
人生一度きりしかないから、やって後悔したほうがいい。
私はやって後悔する人、やらないと分からないもん。
平成最後の年というけど、30年ってあっという間、つい昨日のよう、人生は限りがあるし、儚いもの。
『人生100年時代というけれど、100年ずっと元気に動き回れるわけではない』と、今やることの大切さを訴える。
10年後に若い世代から憧れる存在に
ファッションリーダーがいるというのは刺激になってます。
特に、松田聖子さんの影響は大きいですね。
年齢なんか関係ないってカンジでミニスカートをはいちゃうんですもの、
私もはいていいんだって思えちゃう(笑)
私も他の女性にとっての目指す人になれたら思っています。
新大人の裕子さんは言う。
身近な人で言うと、JUNJUNからもすごく刺激を受けているの。
13歳上のJUNJUNと出会って、自分の13年後を見れているのが嬉しいという。
若い世代から憧れられるような自分であるために今の自分を磨き続けることを惜しまないJUNJUN(注1)。
(注1)JUNJUNとは上野潤子さんの事。BLANCでも新大人として活躍中
[blogcard url=”http://bit.ly/junjunpf”]
新大人の定義
PF:裕子さんが考える【新大人の定義】って何でしょうか?
行動できる女性『年齢を盾にして行動しないのはもったいない』
コスプレとかクラブとか若い子の集まる場所にだって、
行ってみないと分からないことがたくさんあると思う。
目線って、同じところに持っていかないと見えないものでもあると思うの。
そして新大人が集まって楽しめる場所がたくさんできているの。
行動するからこそ、様々な出会いや発見ができるのだろう。
そして、それがジュエリーのデザインや買い付けにつながっていることが窺える。
チャレンできる女性
私は40歳から事業を始めたし、JUNJUNは60代から大ブレイク。
何かを始めるのに年齢はUnlimited.いくつからでも全然OK!
こうなりたいという人にスポットが当たるものなんじゃないかな。
私、LINE@もJUNJUNから教わったの。
JUNJUNはチャレンジする思考が若い!」
『大好きなJUNJUNから”Little JUNJUN”という称号をもらっちゃった♪』
と可愛らしい笑顔を見せた裕子さん。
輝きの秘訣~同世代の女性達へのメッセージ~
裕子さんは『自分がブランドだから何もいらない』という美輪明宏さんの言葉を大切にしている。
自分自身もそういう人間に最後はなりたいと言う。
素の自分でいられたらいい
裕子さんは過去を振り返り、
当時、私自身がブランドになれていなかったから、
ブランドの服やバッグ、いい外車に乗って、外見を繕っていたの。
褒められるのは身に着けているものだけで自分ではなかった。
『あなた自身イイネ』っていう言葉は、私自身が輝いて人から共感されなければ言われない。
自分で輝いていくために、洋服やアクセサリー等でまずは自分を光らせてもらう。
最終的にはジュエリーを身に着けても恥ずかしくない人間になれたらいいなと、自分自身を高めています。
美しいものをいつまでも作り続けて、身に着けたい。
でも、自分自身が光っていないと身に着けている宝石も輝きを失くしてしまうと感じます。
気持ちが楽しい時は、良い言葉や良い人たちとのつながりを得ることができる。
ふと誰かが言った言葉に共感できると、それがまたひとつ自分が光る元になったりします。
そして、自分の光を人に分け与えていければいいと考えます。
プラス思考でいること
輝いている人って言葉にも強さがあるんですよ。
何気なく言っている言葉でも『すごくこの言葉いいな』と感じたら、
裕子さん自身もすぐに取り入れて使うようにしているそうだ。
プラス思考で周りの言葉を聞き、うまく自分に取り込むことで更なる自分の輝きにしている。
しかし、毎日の中でネガティブになるときもある、
そんなときは鏡を見て『イケナイ、イケナイ!可愛い、可愛い♪』と気持ちを変える、
すると鏡の中の自分が変わってくる。
私、年々プラス思考になっていくの。
PF:プラス思考になっているのはなぜ?
毎日が楽しいから、本当に楽しい!こんな楽しくていいのかな~(笑)

少女のような可愛らしい笑顔を見せる裕子さん。
Playfull編集部より
『ジュエリーは人生に関係ない、生き死にに関係ない』と、友人から言われた裕子さん。
しかし、その友人から
『太古の昔、人間は服を着る前から宝石は身に着けていたんだから。
そんな素晴らしいものを扱っているあなたの仕事っていいね。』
時を経て称賛を得た。
『この仕事をやっていてよかった。自信を持ってやっていこう』
と、思えた言葉だった。
『私の名前が消え去られても、私の歌だけが詠み人知らずとして残っていく(引用:松任谷由実)』
そんな気持ちで(自分がデザインしたジュエリーが)引き継がれる事を願う。
『自分の作品を形にして世に残せるということが最高の喜びと思える日々。
ジュエリーデザイナーになって良かった。』という言葉が印象的だった。
そして最後に、裕子さんはとびっきりの笑顔で「イベントやりましょう!」

楽しいことが好き、だからこそ輝ける裕子さんの提案を早々に実現したい。
常に前向きで、一つ一つの言葉から情熱が溢れ出る。
まるで、赤々と輝くルビーのように。
2019/02/06 更新
後日談:1月23日~26日に開催された第30回国際宝飾展
裕子さんのデザインしたピアスとペンダントが日本ジュエリーベストドレッサー賞の受賞作品にエントリー。
ピアスは20代部門に、ペンダントは40代部門にそれぞれ受賞作品となった。

受賞者はこちらhttps://www.ijt.jp/ja-jp/best_dresser.html
【受賞作品の紹介】

キャッチャー部分にルナ(月)とステラ(星)のチェーンがついているので、お手持ちのピアスと自由に組み合わせることができる

『私らしい蝶』をデザインしたという通り、可愛らしい大人が似合うペンダントとなっている。

裕子さんはこれからも皆に愛されるジュエリーをご提供したいと日々デザインを考案している。
今はパピヨンのピアスをデザイン中だそう。
「出来上がりをこうご期待!」と笑顔で語ってくれた。

他メーカーのブースも回って色々なデザインも見て、インスピレーションも受けつつ、
気に入ったアイテムも買い付けしているそうだ。
常に、勉強する姿勢があるからこそ、様々なアイデアが浮かぶ。
そして、結果が受賞となった。
まさに新大人の鏡である。新大人の牽引者として、引き続き裕子さんを見守り続けたい。
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